先日のブログ「Windowsルート証明書の更新プログラム(2014.09)と戯言など」で、
オフラインでルート証明書をアップデートする公式アップデーター http://www.download.windowsupdate.com/msdownload/update/v3/static/trustedr/en/rootsupd.exe からルート証明書が「抜ける」んじゃね?と某木村大先生からご指摘いただきました。実際に試してみたので、ちょっと書いてみたいと思います。
ルート証明書アップデーターからSSTの取り出し
Windows 7以降のオフライン環境で、信頼するルート認証機関のリストをアップデートするのにアップデーター http://www.download.windowsupdate.com/msdownload/update/v3/static/trustedr/en/rootsupd.exeがあるというので、早速ダウンロードしてみます。wgetでヘッダ見てみると最終更新は"Wed, 12 Nov 2014 17:33:07 GMT"になっているので、最新のアップデートには対応してそうかな?とも思ったんですが、後に最新のルート更新には対応してなかったことがわかりますorz
これはCAB形式自己解凍アーカイブみたいになっているので、exe2cab(Vectorのは64bitでは動作せず)を使って中身のcabファイルを取り出します。
cabファイルの中はこんな感じ。
cabファイルのタイムスタンプ見てみたら、2013年4月になっているので、どうも直近の2014年9月の更新に対応したアップデートファイルでは無さそうな雰囲気です。ADVPACK.DLL authroots.sst - ルートのスモールセット? delroots.sst - 削除するルート roots.sst - 最小限の2つのルート rootsupd.inf - updroots.exe - ルートを更新するプログラム updroots.sst - 追加される多くのルート
SSTファイルからのルート証明書の取り出し
*.sstファイルはMicrosoft Serialized Certificate Filesというフォーマットらしく、前にも力技で証明書取り出すスクリプトを書いた記憶があるんですがorz、ちょっと調べてみたらPowerShellのExport-CertificateやImport-Certificateで操作できそうな雰囲気。サンプルにはSSTに証明書を追加する例なんかも紹介されていました。ところが、どうもSSTから証明書を取り出す方法がよくわからずに結局断念。
もうちょっと調べてみるとSSTの中の個々の証明書エントリはSerializedCertificateEntryという構造になっているらしく、SSTのヘッダ情報のあとはこの並びになっているので、Perlでちゃちゃっと抜き出すスクリプトを書きました。
id - 4byte 0x00000020 encodingType - 4byte 0x00000001 (= ASN.1 encoding) length - 4byte 続く証明書データの長さ certificate - 可変長 証明書生データ
取り出せた証明書の数はこんな感じ、2014年9月のルートの更新では411だそうですから、かなり少なめ。古い情報っぽくてちょっと萎え気味。
SSTファイル | ルート証明書数 |
---|---|
authroots.sst | 77 |
roots.sst | 6 |
updroots.sst | 275 |
計 | 358 |
で、ぽちぽちルート証明書を開いてみる
とまぁ、ルート証明書の取り出しはできたので、これをそれぞれ開いてみると 「インターネットオプション>コンテンツ>証明書>信頼されたルート認証機関」に 未表示のものだったら、表示されるようになります。
Windows 8.1 Proの最新パッチ済の環境で、358のうち、有効期限切れになっているものや、すでにMicrosoftが登録削除しているものもあるようで、最終的には271個のルート認証機関がちゃんと表示されるようになりました。これの作業前は確か27だったので、大躍進という感じではあります。
(TURKTRUSTが表示されていることに他意はありません(^^;
おわりに
いや〜〜、隠し球っぽくて気持ち悪かったのが、表示されて随分すっきりしますね〜〜。ただ、
やっと271は表示されたが411まではまだ遠い
私はビックリマンチョコ世代ではないですが、仮面ライダースナックとか集めましたね〜〜。ソシャゲーのコンプガチャみたいんなもんなんですかね〜〜。最後までちゃんと表示させたくなりますよね〜〜〜。 411まではまだ道のりは遠い感じですねぇ。やっぱり、Certificate Transparencyのデータに手をつけないといかんかなぁ、、、と思っているところです。
今日は、この辺で、、、
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